世界中の笑顔のために・・・人道支援に関わる日々を忘れないでいたい。そして伝えたい。想いのまま綴った日記です。


by emiemi0407
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日本での一年。

日本に帰ってきて気がついたら一年(以上)が経っていた。
日本での毎日があまりにも平凡すぎて、もちろんそれを望んでいたわけだし、平凡な日常を送れることほど幸せなことはないとも思うけれど
本当にあっという間に寒い冬を越し、桜を満喫し、暑い夏を乗り越え、紅葉に再会した。
扉を開ければすぐ隣が事務所だった生活から満員の通勤電車で毎日遠く離れた事務所に通えるのだろうか、とか
おしゃれ~な日本人に溶けこめるだろうか、とさまざまな心配もあったけれど
意外とごく普通に日常を送ることができている。
ああ、環境適応能力が高いことが私の取り柄ではあるけれど。
でも、何がいけないということでもないけれどこの物足りない気持ち、きっと日本でこの生活を続ける限り感じていることなんだろうと思う。

日本に帰ってくること=大好きな夢だった仕事を辞めること。
この決断は自分の心を体を守るためだった、という理由に尽きる。
そう考えると、全く食欲がなく眠れない日を送ることももうないし、
夜、ベッドに入ってこのまま明日が来なければいいのにと思うこともなくなった(←我ながら暗い)。
ちょっとしたことにイライラする、感情をコントロールできないこともない。
とはいえ、道で前を歩く人が歩きたばこをしていてイらっとしたり、
満員電車でおばさん押し(顔は澄まして手を裏返りてプッシュプッシュする行為)されてイらっとすることもあるけれど(←自分小さくてごめんなさい)。

毎日仕事をして、就業後には習い事をし、週末はめいいっぱい遊ぶ。
華のOL生活、一回してみたかったんだよね~って。
そう思うと幸せ冥利に尽きるはず。
私の日々の悩みといえば、今日は通勤電車で座れるかなあとか、
今日は時間通りに退社してヨガのクラスに間に合うだろうか、とかいうことで
我ながら取るに足らない悩みだなあとか思うけれど
これが健全に生きることなんだということに気が付き、受け入れるのは意識しないといまでも難しい。
これがまさに「何かが足りない」思いにつながっていることは理解している。

ふと、スーダンでの生活に思いを馳せる。
ネタはたくさんあるけれど水。
水道をひねればどこでも透き通った水が出てくる日本。
駅の公衆トイレの水だって、飲んでもおなかを壊すことはないだろう。
でもジュバでは違った。
蛇口をひねれば屋根に取り付けたタンクから高くないお金を払ってトラックで運んでもらったナイル川の水が出てくる。
水の色は茶色。
洗濯した白いシャツは自然と茶色く染まる。
そもそも洗濯機で洗っても干している間に砂埃に包まれてきれいになったんだか汚れたんだかわからない状態になる。
もとい水。
茶色いシャワーを浴びていると突然水が止まる。
それはタンクの水がなくなったサイン。
でも発電機が回っていて音がうるさいので、シャワー室から助けを呼んでも誰も気が付いてくれない。
当然泡泡の状態でタオルを巻いて水を運ぶようお願いすることになる。
その瞬間、私が感じることは「ここがパキスタンじゃなくてよかった」(=肌を見せるのがタブーな社会じゃなくてよかったということ)と見当違いのことを思う自分。
つっこみどころはそこじゃないだろ、と自分に突っ込む瞬間。
すぐに水は届かないのでその日は泡泡のままシャワーは終了。
そのまま服を着る。
夜中にのどが渇いた、と思うけれどそんな日に限ってミネラルウォーターを切らしていた。
たまらずナイル川の水を口にする。
当然一週間、腹痛に苦しむ。
今思うとコメディにしか聞こえないけれど、そんな日常を送っていた私。
その生活を思い出してつい懐かしいな、と微笑してしまった自分にはっと気がついたとき、
I’m ready to go back in the field~フィールドに戻る準備ができた、と思ってしまったんだ。

私の夢は世界中の子供が選択肢のある未来を持つこと。
日本は選択肢にあふれている、幸せな、充実した世界だ。
今、私はその幸せを十分に享受している。
でも、もう一度だけ、世界のどこかに選択肢を増やしてみたいなって。
焦ることはないってわかっている。
今まで焦って生きてきたから、今は自分を休ませてあげているときだって。
でも必死でそう言い聞かせて生活を続けることに逆に疲れてしまうこともある。
だから次のステージに向けて動き出そうと思う。(っていうか動いている。)
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by emiemi0407 | 2010-11-19 12:11 | 独り言

Emergency Sex

決して官能小説ではありません。
この本は国連で働く3人の職員が過去の現場での経験を綴った物語。
ニューヨークに行ったときに同じく国連で働く友人に薦められて購入した。
本屋さんで店員さんに尋ねるときはちょっと照れたけど・・・
一緒にいた友人も「かなり激しいタイトルね」といっていた。
まあタイトルは確かにインパクトはあるけれど、内容は別に男女の関係について書かれたものではなくて、純粋にミッションライフを送る3人のお話。

私自身が同じ業界で働くものとしての偏見もはいっているが、面白い作品だった。
気に入ったところはこの3人が全く恰好つけていないところ。
素直に感じたままの思いを綴っている。
そのせいかところどころ「あんたそりゃ違うだろ」と思うところもあるけれど、みんなきっと3人の誰かに自分を重ね合わせて読むのだろう。
たとえば国連で働き始めた動機。
この業界以外の人は、国連で働くなんてさぞかし高い志を持って働いているのだろう、と想像すると思うが、実際には彼らのように、お金目的だったり、他にいくところもなく行きついたところが国連という人も多いもが現実だ。

逆にいえばこの業界以外の人には理解しがたい部分も多いかもしれない。
ふと、ホテルルワンダを見た友人が「なんで目の前に敵がいるのに戦わないで去っていくのか」という疑問を覚えていたことを思い出す。
国連平和維持軍が相手が襲ってこない限り武器を使うことはなく、虐殺をただ目にしている風景を見てなぜだろうと思ったひとは多いかもしれない。
ミッションにはミッションの果たすべき義務があり、出来ること・出来ないことが限られていてその中にさまざまな葛藤があること。
これはきっと現場にいて、その立場に立ってみないとわからない現実ではないかと思う。
きれいごとばかりじゃないということ。
どんな社会にも矛盾があふれていること。
そういった現実の中で、終わりの見えないミッションライフを送り続ける人々への激励のメッセージでもあると思う。

日本でのほほんと暮らしがちな私に久しぶりにフィールドでの熱い思いを思い起こさせてくれた作品
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by emiemi0407 | 2010-11-10 15:40 | 読み物