世界中の笑顔のために・・・人道支援に関わる日々を忘れないでいたい。そして伝えたい。想いのまま綴った日記です。


by emiemi0407
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9月2日Fri 大地と人と一体化するということ

 ボスの代わりに本日農村出張。
 もしかしたらこのプロジェクトサイトに訪れるのも今日が最後。
 昨日の夜から体調が優れないので
 少し心配だったが
 薬を飲んで抑える。
 
 ルサカから車で一時間。
 何度か足を運んだ農村。
 そこには日本のお坊さんが住んでいる。
 イスラエルで出会った
 お坊さんと同じ宗派のお坊さん。
 ザンビアに来て次の日に
 早速その人に出会った。
 「もしかしたらザンビアでもそのお寺に行けるかも」
 そんな思いはなんとすぐに達成された。
 偶然にも所属団体のプロジェクトサイトは
 このお坊さんの住む村だった。
 
 イスラエルで出会ったお坊さんに会いに
 イギリスでも同じお寺を訪れた。
 ミルトンキ―ンズ、ロンドン。
 そしてザンビア。
 平和活動をしている団体。
 すべての出会いは必然で
 私の平和への思いと強く結びついている。

 仕事はワークショップのモニタリング。 
 現地後で、しかも聞きなれたニャンジャではなく
 レンジェ語のため
 さっぱり理解は出来ないが
 参加者の真剣さは伝わってきた。

 いつもは寡黙なお坊さん。
 今日は饒舌で
 沢山の話をした。
 お坊さんになる前の彼は
 元自衛隊だった。
 役者をめざし、
 東京でアルバイトをし、
 旅に出た。
 インドへの旅行が彼の人生を決定付けた。
 「衝撃を受けた」
 と彼は言う。
 今はザンビアで、
 この地に骨を埋める覚悟で
 現地の人の共に暮らす。

 こんな人には敵わないな、と思う。
 とても透き通った心を持つ人。
 宗教者というのはこういうものなのだろうか。
 それともそれが彼の人柄なのか。
 すべての言葉に説得力があり
 そして現実味を帯びていた。

 農村開発には興味がなかった。
 農業の知識もない。
 けれど
 目に見えて食物が成長していく姿に
 パワーをもらう。
 団体の支援でこの農村は
 小さな菜園から
 大きな農園に変わった。
 1年前、ここを訪れたときは
 ほんの小さな畑があっただけなのだ。
 井戸を掘り、
 タンクを設置し、
 今はソーラーパネルの力でポンプを稼動し、
 そしてドリップイリゲーションという
 灌漑施設まで出来た。
 小さな畑は開墾され
 見渡す限り美しい農園となった。
 この土地全体に野菜が成る姿を目に浮かべると
 それはとても美しく、希望に満ちている。

 「この土地すべてに野菜が出来て
 それがすべて売れると
 いくらになります。」
 概算した数字をあげると
 農民の目は輝いた。
 分かりやすいのが一番いい。
 この村の女性達は簡単な計算やアルファベットさえも
 分からないという。
 けれど将来待っている利益は
 自分たちのものになると
 なんとなくであるが分かっているようだ。
 
 なぜ農村開発に懐疑的であったか。
 それは本当にそれがそこに住む人達の
 望むものなのか、分からなかったからだ。
 成果がわかりにくいと思っていた。
 けれど
 もしかしたら子供や女性の教育よりも
 ずっと単純で分かりやすいものなのかもしれないと
 思うようになった。
 やったらやったぶんだけ自分に戻ってくる。
 このメカニズムが
 多くの人に希望を与える役割を果たす。
 今はそんな風に思えるようになった。

 「宗教活動のために来たんです。
 でもそれ以上にやらなくちゃいけないことが
 沢山あるんです」
 そう言って
 現地の人と同じように暮らし
 そしてこれからも共に生き続ける彼は
 ホンモノだ。

 援助団体はいつか去っていく。
 そして去っていくことが達成。
 その後に何が残るのか。
 去ってしまった後では分からない。
 出来ることは限られてしまう。
 それでも何か、出来ることがあったらいいな、と思う。

 「来てくれてありがたかったです。
 これからもよろしく。」
 はい。
 絶対に忘れない。
 いつも、これからも彼らがここで生きていること。
 そして私はここにいて
 ほんの一瞬、彼らと時間を共有した。
 
 「アスパラガスは5年後に実をつける。
 それから最低10年以上はいつも実を食べることが出来るんです。」
 いつかここのアスパラガスを食べに来よう。
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by emiemi0407 | 2005-09-02 23:54 | NGO